自然はなんて美しいのでしょう

🌠　星空へ店より林檎あふれをり　橋本多佳子　🌟

🍎ブログ最初の記事になりますから躍動感あふれる俳句をトップに据えさせていただきました。現実へ冷静に対処する女性は多いと思うが、そんな女性のなかでも殊に橋本多佳子は夢に溺れることなく現実を生きたと私は思っているのです。時には男の私のほうが「素敵だなあ」と酔い痴れたふうに眺めていたりしてハッと我に返ることになったりする始末。🌟

🍎現実を佳く生きるには戦士の強さが欠かせない。戦士に男女の別はなく、女性だからと甘えることは許されない。その強さが橋本多佳子の俳句なんだと私は思っている。しかも己の強さを少しも謳うことなく私たち読者に大きな夢を見させてくれる。私にはそこに彼女の真の戦士の心を感じる。こうして引用した私の務めは精一杯の読みを載せることになる。🌟

分りやすく理解するために句を二つに分けます。

星空へ ／ 店より林檎あふれをり

🍎見あげれば星々があっちの空へ移動するのが感じられる。大宇宙を悠々と移動する星たちに橋本はなにを観たか⋯。　店に並んだ林檎の晴れがましい笑顔が溢れだして店外の人たちの目を惹いている。欲しくても買ってもらえなかった子どもの頃の私。買ってあげられない親は辛かろう。そんな情景が浮かぶ。作者もまた、子を持つ母親。🌟

🍎このように自然は美しいのに、この美しさに気づき堪能するどころでない人もいる。お腹を空かせたら自然を味わうどころでないし、戦って人を憎み恨んでいては世界を味わうことはできない。戦士・橋本多佳子は人を苦しめる側でなく、人を幸せにしたい側に立って俳句を詠みつづけたのだろうと私は思うのです。現実主義の橋本多佳子に乾杯！🌟(管理人)