誰にも愛はある（前）

私は「愛」についての責任を果たさなければならないと思う。その思いを展開する場としてこのブログ「Cat's Star 愛」を作ったけれど、この想いは管理人の真実であっても事実でないという瑕疵がつく。真実は事実より重いとみる考えも分るけれど、そして真実を私は軽く見ないけれど、事実は大事と思っている。この意味で橋本多佳子と異ならず私もまた現実主義の信奉者らしい。結局、私は責任を現実のなかで勤め果たさなければならない。

祭笛吹くとき男佳かりける　橋本多佳子

祭と言えば大阪に住む身としては天神祭りや山車(だんじり)が思い浮かぶが、あなたの地元の祭も何ら変わらないと思う。さて、この句に私は二物衝撃の凄まじさを覚える。この衝撃波は「誰にだって愛はある」と伝え・教え、私を導く。導かれて進む進路は導いた人の責任でなくて、進路を選んだ己自身の責任を免れようとしてはならない。ともあれ、今は「祭笛吹くとき男 ／ 佳かりける」と２句１章に分けてこの俳句を観察し、じっくりと一晩味わいたい。